シネマ歌舞伎《阿古屋》を見てきました

《阿古屋》は壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)の一場面で、
通称「琴責め」とも呼ばれ 琴・三味線・胡弓の三曲を演奏する趣向が
眠目の名舞台で、阿古屋役は、坂東玉三郎さんです。

 

物語は平家の滅亡後、源氏方に追われる平家の武将・景清の行方を知らないという
恋人阿古屋が 代官・秩父庄司重忠から琴・三味線・胡弓を演奏するよう命じられ
ます。心に偽りがあれば音色が乱れると考えての責めですが、阿古屋は一糸の狂いも
なく演奏し心に偽りなしとして解放されるという至ってシンプルなお話しです。

 

が、
この「阿古屋」役は、琴・三味線・胡弓の三曲を弾き分けなければならず、傾城の
品格や色気、景清を思う心の表現力も問われるので女方屈指の難役と言われています。
映画の初めに稽古から「阿古屋」の舞台が開くまでを追ったドキュメンタリー映像も
見る事ができましたが、舞台を支えるスタッフの皆さんの熱い思いが伝わりました。

 

玉三郎の阿古屋は、息を飲むような美しさ。凛とした佇まい。愛と憂いを表現した
三曲の見事な演奏。豪華な衣裳もすばらしく、究極の美を堪能することができました。

 

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